みなさんこんにちは、千葉県市川市国分の浅見音楽教室、ギター講師の浅見出です。
前回のGm7-C7のアドリブ、書いた通り7度から3度への動きがとても大事なのですが、なかなか難しいですね。時間はかかりますが根気よく取り組んで下さいね。実際のレッスンではそういったフレーズの例も教えたり、もちろん五線譜やタブ譜も使用しているので文字だけじゃなー!なんて方は体験レッスンなんかもありますので、ぜひお問い合わせからどうぞ。
ブルース(以外の曲も含め)にツーファイブ等新たな進行を加える場合、大事なのは、
・実際に曲そのもの(バンド全体)のコード進行を変えてしまっても、
・ソロイストのみがその時のアイデアでアドリブで、単独で変えてしまっても
どちらも問題ないわけです。
前回は、
|C7 |F7 |C7 |C7 |
|F7 |F7 |C7 |C7 |
|G7 |F7 |C7 |G7 |
から、
|C7 |F7 |Gm7 |C7 |
|F7 |F7 |C7 |C7 |
|G7 |F7 |C7 |G7 |
と、3小節目を変える事でGm7-C7-F7と、ツーファイブ進行を取り入れたのでした。
今回はさらに別の所にもツーファイブを入れてみましょう!
では、早速。
まずは、最後のC7(11小節目)にがトニックに戻るところなので。ここに向かってツーファイブ。Cメジャーに向かうと言えば、
Dm7-G7
ですね!
ブルースにおいて9,10小節目のG7-F7の進行はブルースらしさにおいてとても大事なんですが、今回はツーファイブ優先笑
アドリブはもちろんCメジャースケール(=Dドリアン、Gミクソリディアン)。Dm7の7度(C音)からG7の3度(B音)、そして7度のF音からC7の3度(E音)へ。ね、バッチリでしょう?
さらに!
Dm7に変えたのなら、そこへ向かうツーファイブも入れちゃいましょう!
ってことで、Dm7に向かうツーファイブはDマイナーキーと考えて、
Em7(♭5)-A7
なのですが、ここはCメジャーキーの世界。CメジャーキーにはすでにEm7があるので、
Em7-A7
と、使うのもアリです。これはどちらもオッケー。Em7-A7の方が曲全体のキーの雰囲気を崩さないでしょうし、Em7(♭5)-A7だと少しだけ多調感と言うか、よりDmに強いハーモニー感で劇的な効果になるかもしれません。
アドリブは、
Em7(♭5)はDナチュラルマイナースケール(=Eロクリアン、Fメジャースケール)。A7はDハーモニックマイナースケール(=Aフリジアン#3)。Em7の場合はCメジャースケール(Eフリジアン)ですね。
Em7(♭5)もEm7も7度(D音)は同じなので、7度からA7の3度(C#音)、そして7度(G音)からDm7の3度(F音)へ。間は上手くスケールで、かっこいいメロディを生み出して下さいね。
スケールの選択は他にもたくさん可能性があります。CメジャーにいくG7でもフリジアン#3(=Cハーモニックマイナースケール)を使っても良いし、ここではまだ扱っていないけど、7thコードではオルタードスケールやコンディミ、ホールトーンスケールなんかも使えますね。ただし、最初はシンプルに!が良いと思いますので焦らずにどうぞ、ゆっくり練習していって下さいね。
はい、結果どうなったかな??
|C7 |F7 |Gm7 |C7 |
|F7 |F7 |Em7 |A7 |
|Dm7 |G7 |C7 |Dm7 G7 |
最後の小節も頭のC7に戻るため、ツーファイブのDm7-G7を入れてみました。さらに最後の小節のDm7へ向かうツーファイブはさすがに入り切らないので、ファイブの方、A7だけ入れちゃいましょう。
|C7 |F7 |Gm7 |C7 |
|F7 |F7 |Em7 |A7 |
|Dm7 |G7 |C7 A7 |Dm7 G7 |
かなり変わりましたね!
これ、もうジャズブルースと言って良いレベルです。実際にコードを演奏してみて下さい。良くも悪くもブルースの泥臭さみたいなものは薄れていると思います。これを応用して曲を作るのも素敵。また、普通のブルースのアドリブで急にツーファイブを多用してクレバーなソロを展開するのも素敵。いろいろ試行錯誤を繰り返しながら身体に入れていって下さいね。
かなりモダンになったブルースですが、次回も推し進めて新たなコードを差し込んでいきたいと思います。
ではまた、次回をお楽しみに。
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