ハーモニックマイナースケールとV7その1〜第二十七回初歩からの音楽理論講座

みなさんこんにちは、市川市の浅見音楽教室、ギター・ウクレレ・トレス講師の浅見出です。


前回の続き。。


ナチュラルマイナースケールから出来るダイアトニックコードには完全5度下降と増4度(トライトーン)を両方含む、名実共にドミナントと言えるコードが存在しないじゃないかー!


と、言う事でした。


なので、まずはAマイナーキーでナチュラルマイナーのダイアトニックコードをおさらい。


Am7 トニックマイナー

Bm7(5) サブドミナントマイナー

CM7 トニックマイナー

Dm7 サブドミナントマイナー

Em7 ドミナントマイナー

FM7 サブドミナントマイナー

G7 サブドミナントマイナー


G7Bm7(5)はトライトーンを含むコードだけど完全5度下降してもAmには行ってくれないし、Em7は完全5度下降してAmには行けるけど、そもそもトライトーンがない。


さて、どうするか。


うん。


作ってしまおう!


って、わけなんです。


完全5度下降でAmへ行けるのは先ほども書いた通りEm7。これをトライトーンの含むセブンスコード、E7へ変えるには。。


それぞれのコードトーンを比べてみましょう。


Em7 EGBD

E7 EG#BD


ね、G音ひとつだけをシャープすれば良いのですよ!


こうする事でナチュラルマイナーのダイアトニックコードの2番目のコードと合わせると、


Bm7(5) E7 Am7


あ!


ツーファイブが成立していますね!


そうです、マイナーキーのツーファイブは


IIm7(5)-V7-Im7


と、なって、ツーファイブのツーはマイナーセブンスフラットファイブになるのです。


さらにさらに、これをもともとのAマイナーキーのスケールに当てはめると、


ナチュラルマイナーから問題のG音をシャープすると、


、、、


ABCDEFG#


と、言うスケールになります。


これが、V7(Amキーの場合はE7ですね)のハーモニーを作るために生まれたスケール、って事で、


Aハーモニックマイナースケール


と、言います。


CメジャーキーとAmキーは平行調と言って、CメジャースケールとAナチュラルマイナースケールは同じスケール音なのですが、マイナー側はこのように5番目のコードをセブンスコードにするために音を変化させて別のスケールを派生させたりするんですね。


ただし変わるのは5番目のセブンスコードV7Amキーで言えばE7の時だけです。それ以外ではナチュラルマイナーのダイアトニックコードを使っている以上、スケールはナチュラルマイナースケールのままですから注意してくださいね。


これはバロックからジャズ、ハードロックとか何にでも出てきますので絶対的に覚えましょう!


次回は他のキーでもどんどんやりましょうね。


ではまた!


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